肩こりや首痛に悩む方で、10分マッサージや指圧など行く方が多いですね。
肩がつらいと、痛い場所を摩る、凝った肩を揉みほぐすなど、誰でもやる事です。
でも、マッサージの直後は気持ちよくても、次の日には、コリや痛みが戻ってきてしまい、かえってひどくなってしまうことも多いですね。
“もみ返し”という言葉を聞くと思いますが、これは、筋肉を無理にもみほぐしたことにより、防御反応でますます筋肉が硬くなってしまった状態です。肩こりが治るどころか、ますますひどくなり、慢性化してしまいます。
肩こりは、肩が緊張して血流が悪くなっている状態だから、もんだりマッサージして、血流をよくしてあげれよい、 と考えてしまいますが、それはあくまでも一時的なものであって、根本的には治っていないのです。
Q 他のマッサージサロンに通っているのですが、はじめ3の力(軽い力でマッサージ)で楽になっていた身体が、繰り返しマッサージをしているうちに段々それでは効かなくなり、半年後、5の力(強い力でマッサージ)でないと満足できなくなってしまいました。どうしてでしょう?
A マッサージで肩こりが治るのならば、通う度に体がどんどん楽になり、1週間楽だった、今度は3週間楽だった・・・と、最終的に肩こり・首痛が気にならない体になるはずです。
逆に、どんどん強い刺激を受けないと満足できなくなったというのは、肩こりの根本原因を治していないからです。
肩こりや肩の痛みの原因は大きく分けて2つ
同じ姿勢を続けていた場合と、逆に動かし過ぎてしまった場合です。
■ 同じ姿勢を続けていた場合
凝ってしまう前に、体を(肩を)動かすのが予防になるのは当然ですが、しかし、同じ姿勢をしていたからと言って必ず肩が凝るわけではありません。
その姿勢に問題があるのです。悪い姿勢を続けていたから、肩が凝るのです。
例えば、
- 猫背で勉強をしていた。(机とイスの間が開いている。机とイスが体に合っていない。)
- 肩が上がった状態で本を読んでいた。(机とイスの間が狭い。視力が悪く、本に顔を近づけていた。)
- パソコンの画面を見るのに、顎を前に突き出した姿勢で長時間仕事をしていた。
- 頬杖をついてテレビを見ていた。
- ソファにもたれて手元でゲームをしていた。
などです。
■ 動かし過ぎてしまった場合
- 年末に大掃除をして肩が痛くなった。
- 庭の草むしりをして、肩がこり・背中や腰が痛くなった。
- ガラス拭きをすると首こり・肩こりがでる。
- 長時間、旅行で歩いたら、肩こり・首痛になった。
などがあげられます。
手と足をたくさん使って(動作によって)痛んだ(凝った)のだから、手と足の使い方(動作)に問題があるのでは?と考えられます。
肩こりは肩関節の動かし方に問題アリ!
肩こりの原因は、凝っている所にあるのではなく、体全体の姿勢や、肩関節の使い方にあるのです。
『肩コリをほぐす』 というのではなく 『肩コリがでない身体にすること』 が大切です。
正しい姿勢、上肢(肩・肘・手首)の使い方を身体に覚えさせ、 身体を上手く使える様になれば、たくさん仕事をしても、大掃除をしても肩こりの出ない身体になるはずです。
マッサージの後、猫背になる?
肩もみやマッサージをしてもらった後に、「ふ~、楽になった~」と、猫背になっている自分に気づいたりしませんか?
背中の筋肉をほぐし過ぎて緩んでしまうと、肩がすぼまり、背中が丸くなります。
本来の良い姿勢は、背中(肩胛骨)の間が引き締まり、肩が開いた状態です。
肩こりの人の多くは、猫背です。ですから、背中の筋肉を締め、肩の前の筋肉を緩めてあげなくてはいけません。
なのに、肩や背中を揉み解して緩めてしまうと、一時的には楽になりますが、姿勢的には逆効果ですから、またすぐに凝ったり痛くなったりするのです。
凝っているから緩めればよいというものではありません。
本来の正しい姿勢に戻るように、緩めるべきところは緩め、引き締めるべきところは引き締めてあげるのが本当の整体です。
健康な人は、いつも姿勢が良いですよね?
リラックス=猫背 ではないのです。