骨折 子ども特有の骨折

骨折

骨折の種類

ひとことで骨折と言っても、いろいろな種類があります。 固定していれば治る場合もあれば、手術が必要な場合もあります。
骨折が疑われる場合は、必ず専門医を受診しましょう

ひび(不全骨折)

骨が完全に離れることない骨折で、亀裂骨折、若木骨折などの種類があります。

ひびは治りにくい?
ヒビは骨折よりも治りにくいと言われたりしますが、そんなことはありません。
ヒビは骨がずれていない状態ですので、普通の骨折よりも骨自体も周りの筋肉などの軟部組織の損傷も軽いので、治りやすいのです。
しかし、ギプスを付けずに取り外しができるあて木で固定した場合、痛みが引いたからと自己判断で外してしまったり、ヒビだから大丈夫ときちんと治る前に動かしてしまい、ずれていなかった骨がずれてしまい、結果として骨折よりも長引いてしまう場合があるのです。
ひびと言っても、骨折に違いはないのですから、きちんと治療しましょう。

単純骨折

骨折していても、皮膚に外傷がない場合を単純骨折と言います。

複雑骨折

折れた骨が皮膚の外側に出てしまった場合を複雑骨折と言います。骨が複雑に折れてしまったから複雑骨折というのではありません。(骨が3つ以上に分かれてしまった場合は、複合骨折と言います。)

複雑骨折の場合は、皮膚に外傷があるため、感染症の対策も必要になります。

剥離骨折

骨に外力が加わったのではなく、捻挫などの際に筋肉や靭帯が引っ張られることにより、その付着部の骨が引き剥がされた状態です。ひどい場合は手術が必要です。

疲労骨折

健康な骨に対して、繰り返しの外力が加わったために、疲労して不全骨折(亀裂骨折)を起こした状態。ハードな運動などで起こりやすいです。

骨折は骨だけの損傷ではありません

骨折は、骨や関節に無理な力が加わり、それに耐え切れずに骨が折れたり裂けたりする症状です。

筋肉や靭帯などの軟部組織は骨や関節を守る役割をしているのですが、それが耐え切れなくなったために骨まで損傷してしまったということは、筋肉や靭帯は最大のダメージを受けているということです。

骨折をしたときは、骨と、筋肉や靭帯などの軟部組織の両方を治療することが大切です。

子ども特有の骨折
若木骨折(わかぎこっせつ)

若木骨折子どもの骨は柔らかく、本来ならば折れてしまうような無理な力が加わったとき、グニュッと曲がって折れない事があります。
これを、若木骨折といいます。

木の茶色い枝は、曲げるとぽっきり折れてしまいますが、新しくやわらかい枝は、同じように曲げても折れにくいですよね。ちょうどその様子に似ているので、若木骨折と言われています。
プラスチックを曲げる様子にも似ていることから、英語ではplastic deformityと表現します。

一度曲がって元に戻り、曲がった部分が膨らんだようになっていたり、曲がったままになっていることもあります。

竹節状骨折(たけふしじょうこっせつ・ちくせつじょうこっせつ)

竹節状骨折圧迫骨折なのですが、やはり子どものやわらかい骨の場合に起こり、押しつぶされた部分が竹の節のように外側に膨らんだ形になります

子どもが転んで手を突いたときに、手首に起こることが多い骨折です。


見落とさないように!

若木骨折も竹節状骨折も、症状が軽い場合では、少し腫れる程度で、触らなければ痛くなかったりして、骨折だとわからないこともあります。

特に、赤ちゃんや小さな子どもの場合、見た目の変形もしていないし、それほど痛がらなかっいため、見過ごされてしまう事もあるようです。

転んだり、高いところから落ちた後など、 いつもと姿勢が違っていたり、物を持つ手が反対だったり、特定の動作をしないなど、ちょっとでもいつもと違う様子があったら、必ず病院へ行きましょう。

また、病院へ行っても、捻挫と誤診されることがまれにあるようです。数日経っても腫れや痛みが引かない場合は、再度診察を受けて下さい。

骨端線
骨が成長する部分です

骨端線骨端線とは、骨の両端にある軟骨部分で、この部分が成長して骨が伸びます。成長とともに骨端線がなくなると、身長が伸びなくなります。

男子だと、おおむね17歳~18歳、女子だと15歳~16歳前後で骨端線が消えるといわれています。
整形外科でレントゲンを撮ってもらうと、骨端線があるかどうかわかります。

骨端線があるうちに骨折をすると、やわらかい骨端線の部分から折れてしまったり(骨端線解離)、骨端線にかかる部分を骨折し、骨端線が曲がったり損傷を受けてしまうことがあります。
このような場合、骨が伸びなかったり、変形して成長してしまうことがあるので注意が必要です。

子どもの頃に指を骨折し、その後、その指だけ成長せずに他の指より短いままになってしまったとか、曲がってしまった、などのケースが見られますが、それは、骨折をしたときに骨端線が損傷し、元に戻らなかったためと考えられます。

骨折してしまった骨がきちんと元の位置に戻った状態で再生されれば、骨端線も戻りますが、ずれたまま固まってしまうと、成長に支障を来たします。

下の、「骨折の整体治療」 でも説明しますが、骨折したときは、骨の周りの筋肉や靭帯を平行して治療していくことが非常に大切です。

骨折の整体治療
きちんと整形外科を受診しましょう

整体院や接骨院などは、医療機関ではないので、レントゲン施設が無いところがほとんどです。

骨折が疑われる場合は、必ず整形外科を受診してください。医師の治療を受けた上で、平行して整体院の治療を受けることをオススメします。

筋肉や靭帯を整えることが大切

整形外科では、折れた骨をきちんとした位置に戻して固定してくれます。しかし、骨がくっつくまでは他に何も治療してくれません。

骨折した時は、筋肉や靭帯に相当な損傷を受けています。

急性の炎症が治まった後は、できるだけ早く筋肉などのバランスを戻してあげることが大切です。

筋肉が不自然に緊張していたり緩んだりしているのでは、骨が元の位置に戻りにくいのです。

また、筋肉などの軟部組織を整えることにより血流の回復が早くなり、骨の再生が促されます

整形外科では、機能を回復するためにリハビリを行いますが、筋肉を整えておくと、リハビリが順調に進み、早期の機能回復が期待できます

骨折の後遺症

筋肉や靭帯、神経は、体のいろいろな部分とつながっていますので、骨折した部分の損傷が広範囲に影響します。

骨がくっついたとしても、筋肉などの軟部組織のバランスが崩れたままでは、元のように機能することは出来ないばかりか、他の部分にも不調を来たします。

怪我が治っても、そのときのバランスの崩れが長い間に体の歪みとなり、思わぬ不調につながります。

小さい頃の骨折や捻挫の後遺症が、何年も後になって出てくることが非常に多いのです。

症例

学校の体育の授業中(サッカー)に左手を骨折。(若木骨折)
もともと猫背だったのが、骨折をしてからよりひどくなったような気がしているとのこと。

写真を見て判るとおり、猫背もひどいですが、左右のバランスもかなり崩れています。

治療前

身体の真ん中の軸から頭がずれています。
肩の高さ、耳の高さも違います。

治療後

頭が身体の軸に乗り、肩、耳ともに歪みが緩くなりました。


治療前

顔と腰が前へ、背中が後ろへ曲がっています。
背中よりもお尻の方が前に出ています。

治療後

顔が少し中心に戻りました。
お尻よりも背中が前に出ました。


骨の再生と筋肉などの軟部組織の治療は、平行して行うことが理想だと考えます。

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