妊娠中の不調
妊娠すると、出産に向けて骨盤が開いていくのですが、ただ開いていくのではなく、開いたり閉じたりを繰り返し、徐々に開いていきます。骨盤は、とても不安定な状態です。
5ヶ月を過ぎると、赤ちゃんがどんどん大きくなり、お母さんの身体には相当な負担がかかります。
このころから、腰痛やむくみを訴える妊婦さんが多くなります。
腰痛の原因は、出産のために不安定になった骨盤を、大臀筋や中臀筋(お尻の筋肉)、大腰筋(腰の筋肉)で支えようとして緊張するためです。
子宮が大きくなると、大腰筋が緊張します。
大腰筋は、骨と股関節をつなぐ筋肉で、左右に2本あるのですが、片方が緊張したりバランスが悪くなると、背骨がねじれて腰痛が起こったり、股関節が痛んだりするのです。
特に、骨盤を支える筋肉が弱い人は、妊娠の後期にお腹が大きくなり重心が前側(前方)に比重がかかると、腰の前湾が更に前湾になり、背中痛や股関節痛が出やすいです。
また、恥骨が痛くなることもあります。
恥骨は、左右2つの骨で出来ており、真ん中で繋がっている(恥骨結合)のですが、出産が近くなると、この部分も緩くなってきます。骨盤が歪んでいると、痛みが増します。骨盤の歪みがひどくなると、恥骨結合部分の軟骨が破損したり、離開してしまうこともあり、こうなってしまうと、産後も痛みが残ってしまいます。
お母さんの骨盤が歪んでいれば赤ちゃんは居心地が悪く、赤ちゃんの発育に支障が出たり、逆子になったりします。そして、赤ちゃんの位置が悪いと、お母さんはますます体のバランスを崩してしまいます。
赤ちゃんの順調な発育、安産、産後の体調の戻りに、妊娠中の骨盤矯正はとても大切です。
自分で出来る予防策
横座りをしない!!
横座りは、骨盤を歪ませます。絶対にしないように!
また、アヒル座り(ぺちゃんこ座り)も骨盤にはよくありません。
床に座るときは、座布団を2つ折にしてお尻を乗せて、あぐらをかく姿勢がお勧めです。くれぐれも、骨盤をねじるような姿勢はしないように。
ハイハイのススメ
お腹が重くて動くのが大変だったり、赤ちゃんが降りてしまうのが怖くて運動が出来ない方にお勧めなのが、ハイハイです。
歩行では補えない筋肉運動であり、あまり使わない筋肉を適度に動かすことができます。特にお尻(臀部)や股関節周囲の筋肉の筋肉強化に最適です。
ハイハイで、肩や股関節の前後の運動や脊柱(背骨)の連動運動をする事で、肩こり・背中痛・腰痛・股関節痛の軽減になります。
赤ちゃんのハイハイについて
ハイハイは股関節の骨頭や臼蓋(きゅうがい)を形成する過程でとても大事な動作です。ハイハイをする時期(8ヶ月~12ヶ月頃)に、歩行器に長い時間乗せていると股間節や骨盤の形成に悪影響を起こす原因になります。
骨を形成する時には加重(足に体重を乗せる)が必要なのです。たくさんハイハイをさせてください。
妊婦さんの骨盤の歪みチェック!
妊婦さんの施術風景
妊娠中に骨盤矯正をするのは、かなりの技術が必要です。無理やり力を加えたり刺激を与えるのは良くありません。
当院の施術は、仰向けのまま施術できますし、お腹に触れずに手足でバランスを調整しますので、出産直前まで無理なく施術することが出来ます。
安産のために
安産のために、骨盤矯正はとても効果があります。
骨盤を整えておくことによって、お母さんの体調も良くなり、赤ちゃんも居心地の良いお腹で順調に育ちます。
また、出産後の体調にも影響しますので、ぜひ妊娠中から体のバランスを整えておくことをオススメします。
妊娠中の骨盤矯正のメリット
- 骨盤周囲の筋肉のバランスが取れていると、力が入りやすい。(神経伝達が良くなり、脳との連携が良くなる。)
- 骨盤の開きが良くなるため、出産時に骨盤に無理がかからない。
- 産後の身体の戻りが良い。体調が良く、母乳の出もよい。
- 筋肉に弾力性が出るので、妊娠線ができにくく、後に残りにくい。(重心が傾いていると、筋肉が硬く負担も大きいので、妊娠線が出来やすく、残りやすい。)
骨盤を支えているのは下肢の筋肉であり、下肢の筋肉は、片足だけで50本あり、両方で100本もあります。この筋肉をバランスよく整えて行くことにより、骨盤が安定し、安産に繋がります。
当院の施術は、仰向けのまま施術が出来ます。お腹が大きくても苦しくありませんのでご安心ください。