股関節痛は、膝痛と並んで、中高年の方にとても多い症状です。痛みがひどくなる前に、きちんとメンテナンスをすることがとても大切です。
痛くないけど違和感がある、歩き方がおかしいと言われた、などの場合は要注意です!!
あなたの股関節は大丈夫?
股関節の歪みを、お尻歩きでチェック!
※痛い時はやらにように!チェックするつもりが、余計傷めてしまいますから!!
- 足を延ばして座ります。
- 肩の力を抜き、手の平を上にして足の付け根に乗せます。
- お尻だけを動かして、前に2mほど進みます。
※膝を曲げたり足を持ち上げないように。肩や腕で反動をつけないように。 - 2m進んだら、そのまま後ろに下がって、元の位置に戻ります。
>> 詳しいやり方(動画)はこちらをご覧ください。
股関節に異常がある人は、上手にできないはずです。
下記のようになっていませんか?
- 斜めに進んでしまう(前または後ろのどちらかに進む時だけ斜めになる場合も。)
- 肩や腕で反動をつけないと進めない。
- 足(膝)を持ちあげないと進めない。
- 上半身に力が入ってしまう。(片方の肩が上がる、体がねじれる、腕に力が入って手を足に押し付けてしまう)
- 前かがみになってしまう。(体が前に倒れる、猫背になる、首をすくめる)
- 股関節から音がする。(前に進む時だけ、後ろに下がるときだけ、右だけ、左だけ)
- ちょっとやっただけなのに、ものすごい疲れる
そもそも長座ができない(膝が曲がってしまう。体が後ろに倒れてしまう。)人は、股関節はもちろん、全身に問題ありです。
ただ体が固いだけじゃないの?と思いがちですが、体が固いという事は、関節が正常に動いていない=体が歪んでいるということです。
股関節痛の種類
股関節痛を引き起こす疾患で最も多いのは、変形性股関節症ですが、その他にもいろいろな疾患があります。
変形性股関節症、先天性股関節脱臼(成人・乳児)、臼蓋形成不全症、外反股、 ペルテス病(子供特有の病気)、大腿骨頭すべり症、弾発股(弾撥股:だんぱつこ)、大腿骨頸部壊死、特発性大腿骨頭壊死、恥骨骨炎(グロインペイン症候群)、仙腸関節の疾患、股関節頸部骨折、股関節捻挫
など。
股関節に歪みがある場合の症状
当院の患者さんに多い症状。
- 立っていると股関節に違和感やハリを感じる。
- 左側が痛くてかばって歩いていたら、左側も痛くなってきた。
- 足がむくんでいる。
- 片側の関節がかたく開きにくい。
- 歩き始め(後方に伸びた時)に痛みがある。
- 階段をあがる時に片方の膝が外側に開き、上がりづらい。
- 股関節に鈍痛が出ると、肩こりがひどくなる。
- 寝違えを起こしやすくなった。
- 頭が痛くなる。(頭痛・頭重)
- 腰痛が出てきた。
その他に、一般的に多い症状として、歩き出しが痛い(動かしづらい)、足が冷える、長距離歩くと痛い、関節の動きが悪くなる、ポキポキ音が鳴る、ゴリゴリ骨がすれる音がする、疲れがたまると痛くなる、寝ているとき足を伸ばすと痛い、などがあります。
股関節の痛みの根本原因
股関節は、人体の中で一番大きい関節です。
頭・首・肩・上肢・胴体・骨盤など重みを受けとめ、なおかつ、大きな動きをする関節で、全身の要でもあります。
股関節は骨盤とつながり、骨盤は脊柱(腰椎・胸椎・頚椎)とつながっていますから、体のどこかに歪みがあると、股関節に負担をかける結果となります。
股関節の痛みの原因は股関節にあるのではなく、身体のほかの部分の歪みのしわ寄せが股関節にきたという事です。
ですから、股関節の痛みを改善するには、全身の調整が必要です。
また、スポーツをしていて股関節傷める人も多いですが、突発的なケガなどは別として、普通に運動をしていただけなのに股関節が傷んだ場合は、歪みのせいで正しいフォームが取れない状態で繰り返し運動を行ったためだと考えられます。
オーバーユース(使いすぎ)・マルユース(間違った使い方)を起こしやすいスポーツ
ゴルフ、テニス、サッカー、バレエ(ダンス)、スキー、スノーボード、サーフィン など。
フットサル、バスケットボール、卓球 など、体育館でキュッキュと動くスポーツ。
股関節の形の違い
股関節は、基本的な正しい形はもちろん定義されていますが、体格などによって、人それぞれで形が違います。
骨盤が大きい人、小さい人がいますし、臼蓋の深さにも違いがあります。左右で形が違う人も多いのですよ。
ですから、股関節を柔らかくしようと、トレーニングをしても、柔らかくなる人とならない人がいますし、その動きがその人に合っていない場合は、股関節を痛めてしまう事もあります。
無理せずに、他人と比べず、自分の中で良い状態を保つようにしましょう。
股関節痛の施術
当院では、どういった歪みが、股関節の痛みの原因となっているのかを見極め、その部分の歪みやこわばりを取り除くように施術していきます。
股関節の痛みに悪影響を及ぼしている主な部位
- へそ横の筋肉(腹直筋)の緊張
- 鼠径靭帯の上側と下側のこわばり
- 股関節周りの硬さ
- 太もも周辺の筋肉の緊張
- 肩周りの筋肉の緊張
【…院長より…】
私は、股関節に相関関係にある肩関節が大事だと考えます。
四足の動物を考えるとわかりやすいと思います。前足と後ろ足で上手にバランスを取って歩いていますね。
人間は四足では歩きませんが、やはり本来の前足である腕・肩でバランスをとることによって歩いているのです。(歩くとき、必ず肩も動きます。)
ですから、肩関節を正常な形に整えることで、股関節もスムーズに動かせるようになっていきます。
当院では、基本的に、痛みの伴う箇所は最後に調整し、身体に負担をかけない施術を行います。
上半身を中心に調整をし、骨盤が揃った段階で、変形していない側を調整していきます。(基本的に、変形している患部は使わずに他の関節で調整していきます。)
対象療法は一時的なもの
次のような施術は、どれも対症療法であり、根本原因の改善にはなりません。
・痛み止めの投薬、・牽引、・神経ブロック注射、・足底板(インソール)、・靴底を調整した補高靴、
など。
一時的に良くなっても、またすぐにぶり返してしまう事が大半です。
施術例
股関節の痛み、首・肩コリ、手足のむくみなどの全身症状と、不妊症で来院した患者さんです。
通院4ヶ月ほどで、妊娠されたと報告がありました。
【施術前】 |
【施術後】 |
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正座したとき、骨盤の高さが違います。 膝の中心と、顔の中心がずれています。 |
骨盤の高さ、ウエストのくびれが ほぼ真っ直ぐに整いました。 膝の中心と顔の中心が少し戻りました。 |
体験談
変形性股関節症 の患者さん
立っていると股関節に違和感やハリを感じて病院へ行ったら、変形性股関節症と言われました。
最初は、左側だけ痛かったのですが、だんだん右側も痛くなり、そのうち左膝も痛くなってきました。…続きを読む
先天性股関節脱臼 の患者さん
1歳前後で両脚の先天性股関節脱臼
左側は関節がかたく開きにくい。最近、足の右に負担が罹り歩き始め(後方に伸びた時)に痛みがある。…続きを読む
義足・股関節痛 の患者さん
4歳の頃から、左足に義足をつけています。左足をかばうためか、右の股関節に鈍痛が出たり、肩こりがひどくなったりします。ひどい寝違えで首が動かなくなってしまったこともありました。 …続きを読む