股関節痛(変形性股関節症)
変形性股関節症とは
変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)とは、 股関節の軟骨部分が変形してしまう関節症をいい、女性に多く見られます。
先天性股関節脱臼だった場合や、成長期にスポーツなどで股関節に負担をかけすぎたため、後に発症するケースが多いですが、その他にもいろいろな原因があります。
目に見える症状としては脚長差(きゃくちょうさ)が生じ、足を引きずって歩いてしまうことです。
脚長差とは両足の長さの違いのことで、そのことにより片方の足や腰に負担がかかります。
患者さんの例
写真は、変形性股関節症の患者さんです。
- 骨盤の位置のずれ、膝を立てたとき身体の中心から膝がずれている。
- 仰向けになると、肋骨の高さが左右で違う。(右側が出ている。)
- 首が、左に傾いている。
- 股関節の歪みから、膝関節が痛み、右膝はまっすぐに伸ばせない。
変形性股関節症の場合は、悪い股関節側の膝が伸びにくく、股関節の症状が進行してくると、膝が常に曲がった状態になってしまうこともあります。
膝は痛くない場合が多いのですが、膝の伸び具合を常にチェックしておきましょう。
- 股関節が痛い
- イスに深くまっすぐ座れない
- 歩くと骨が鳴ることがある
- 片足立ちをすると、反対側の骨盤が下がる
- 猫背
股関節のケア
変形性股関節症は加齢にともない症状が悪化・進行していきがちです。
早い段階で認識し、日常生活におけるケアを心がけましょう。
普段気をつけること
- 歩きすぎや立ちっぱなしをひかえ、股関節の負担を減らす
- イスは、自分の高さに合ったもの、クッション性のあるものを選ぶ
- 部屋の移動や家事の際にはくスリッパを工夫する
- 就寝時、寝返りしやすい布団を選ぶ
- 洋式トイレの便座の高さを座りやすいよう調節する
- 部屋や廊下の要所に手すりを設置する
- 簡便なステッキを使う
- 入浴などで腰を温める